教 義
お釈迦さまから歴代の祖師に伝え来たった正伝の仏法を信じて、日常生活にいかしてゆくことが曹洞宗の安心です。
坐禅をし、その坐禅の心をそのまま活かしてゆく、仏心による生活をしてこそ曹洞宗の信者なのです。
そのためには、ご自分を深く見つめ直し、私たちをいかすみ仏の存在を信じ、み仏の光明に照らされているわが身を大切にしてゆくことです。
まさに”仏心にめざめた姿”であります。
み仏の子である私たちが縁あるものを幸せにしていこうという誓願の行為を家庭に職場に社会にそして世界に実践していくことです。
『修証義』に示される四摂法(四つの修行者としての実践項目)、布施(ふせ)・愛語(あいご)・利行(りぎょう)・同事(どうじ)を積極的に行うことであります。
共に生き、共に喜び、共に悲しみ、共に歩んでゆく大乗仏教の精神に生きるというのが曹洞宗の教義です。
勤行の一例
仏壇の前に正座して、気持ちを落ち着けます。坐禅の調身・調息・調心に気配りしましょう。
左手に数珠を持ちます。ローソクに灯をともし、線香(1本)に火をつけて香炉に立て、お花、お水、ご飯の供わっていることを確かめて至心に合掌礼拝をします。
ふつうは仏前で朝夕二回お勤めをするのが原則ですが、できない時はどちらか一回でもお勤めします。
この時、リンを二つ心を込めて鳴らします。
合掌礼拝が終わりましたら、お教本を丁寧に開いて、リンを三つ鳴らしておさえ、合掌してお経の題目を唱えてから、リンを一つ鳴らして、本文を音読します。
回向は、普回向を唱え、合掌三拝します。
合掌について
指と指の間を離さず、すべての指を合わせ、掌をピタリとつけます。胸の前で、胸につけないように少し前に出します。
これを虚心合掌(こしんがっしょう)といいます。
お焼香について
お香は仏さまへの供養物です。線香の本数に決まりはありませんが一本です。
抹香による焼香の場合、主香一回が普通です。前後に試し香、従香を焚き二回三回の場合もあります。心を込めて丁寧に一回なさるとよいでしょう。
先ず合掌し、お香を三本の指に含んで額の前にいただいてから香炉に焚きます。前後の合掌低頭(頭をさげること)は大切です。心を込めて丁寧にいたしましょう。